患者さんインタビュー

Vol.2

モチベーションが
あれば、
面倒な治療だって
頑張れる。

赤ちゃんの頃からアレルギー症状

生まれつきのアレルギー体質で、1歳からアレルギー外来に通ってアトピー性皮膚炎の治療を行っています。子どもの頃は、砂遊びで肌がかぶれたり、プールの塩素で湿疹ができたりして、それが原因で男の子たちにからかわれることもあって嫌でしたね。大学生になった現在では、肌の状態は比較的落ち着いていて、年に数回受診して薬をもらう程度で済んでいます。
とはいえ、一度かゆみが出てしまうと、なかなか治まりにくいのは大きな悩みです。無意識でかいてしまっている場合も多く、勉強に集中しているときなどは、家族から注意されてハッと気付くことも。寝ている間にもついかいてしまって、朝起きたらベッドが血だらけ!なんてこともあります。対策としては、処方してもらった外用薬をサボらずに塗ることが一番なのですが、私、どうにも面倒くさがりで……真面目に薬を塗らないのは悪いクセです。

洋服&化粧品選びで
気を付けていること

肌に直接触れるものなので、洋服選びには気を使います。主治医の先生から、化学繊維はできるだけ避けたほうが良いと言われていて、家では綿のものを着るなど気を付けています。でも、友達と遊びに行くときはやっぱりオシャレしたいし、化学繊維のアイテムを避けているとコーディネートが難しいので、どうしよう……と、いつも葛藤がありますね。私の場合、特に夏はエアコンによる乾燥などが原因で症状が悪化しやすいのですが、赤く炎症を起こした肘裏・ひざ裏を隠すために薄手の長袖やロングスカートを着たいと思っても、肌にやさしくデザインの良いものってなかなか見つからなくて苦労しています。
化粧品にも気を使っています。「低刺激」とうたっているものでも、商品ごとの差が大きくあって、実際に使ってみないと自分の肌に合うかどうか分からないんです。あこがれのブランドの化粧品を購入してみたところ、私には刺激が強くて、結局使わなくなってしまったことが何度かありました。せっかくバイト代を貯めて買ったのに……。そんな失敗から一つひとつ学びながら、なるべくお金をかけないよう無料の試供品も上手に活用して、今では自分に合ったものを選べるようになりました。

人生を楽しむために治療を頑張る

先ほど、「私は面倒くさがりで真面目に薬を塗らない」という話をしましたが、そんな自分でも、ものすごく治療を頑張るときがあります。それは、大好きなアイドルグループのライブを目前に控えた時期。症状が悪化していると気になってライブを楽しめないので、その日までに絶対に抑えるぞ!と気合いが入り、きちんと薬を塗り続けるようになるんです。洋服についても、夏に開催のライブなら、長袖で隠すのではなく、半袖で患部を見られても平気なくらい症状が改善するよう懸命に努力します。“モチベーション”って本当に大事だなと痛感しますね。
早くも大学4年生となり、就職活動で大忙しの毎日です。第一志望は銀行などの金融系で、中小企業を支える仕事に就きたいと考えています。もし地元を離れることになれば、ずっとお世話になっているアレルギー外来に通院できなくなる不安はありますが、でも、それ以上にワクワクする気持ちでいっぱいです。アトピー性皮膚炎を気にすることなく社会人生活を楽しみたい! それが私の新たなモチベーション。面倒くさがらず、前向きに治療を続けていこうと思います。

私のPEACEな時間

「最近まったくからだを動かしてないな」と思って、運動不足解消のため、ピラティス教室に通い始めました。呼吸法なども教えてもらえるので、心を落ち着かせるための時間にもなっていて、アトピー性皮膚炎の悩みで乱れがちなメンタル面のケアにも役立っています。好きなアイドルグループのライブではテンションマックスになってしまう私にとって、こうしたリラックスする時間も大切だと感じますね。

〈当コンテンツについて〉
インタビュー実施および原稿作成に関しては、特定非営利活動法人日本アトピー協会様より患者様をご紹介いただき、監修医確認のもと、制作委託業者である株式会社インターサイエンス社によって行われています。また、当Webサイトへの掲載に関しても、患者様ご本人の承諾を得ております。