
気を付けよう!
お子さんのかくれ炎症※
※:アトピー性皮膚炎において、見た目に症状はなくても、皮膚の下に炎症が残っている状態を「かくれ炎症」と呼んでいます。
「かくれ炎症」をご存じですか?
お子さんのアトピー性皮膚炎で、治ったと思ったのにまた症状が出てきてしまったという経験はありませんか?
アトピー性皮膚炎では、一見治ったように見えても、皮膚の下には炎症が残っている場合があります。これが「かくれ炎症」です。ぶり返す症状はこれが原因かもしれません。
見た目ではわからない炎症

症状が落ち着いたあとも治療を続けることが大切
アトピー性皮膚炎では、まず、炎症を抑えるお薬を使用して、皮膚の症状を落ち着かせることを目指して治療を行います。その後、症状が落ち着いた状態を維持させ、炎症のない皮膚に戻ることを目指して治療を継続していきます。
皮膚の症状が落ち着くと、見た目には症状がない状態になりますが、まだ炎症が残っていることがあります。そのため、ここで治療をやめてしまうと、症状が悪化する可能性があります。
アトピー性皮膚炎の治療経過とかくれ炎症※
※:アトピー性皮膚炎において、見た目に症状はなくても、皮膚の下に炎症が残っている状態を「かくれ炎症」と呼んでいます。

提供:広島大学大学院医系科学研究科 皮膚科学 教授 田中暁生 先生
無理なく治療を続けるために
アトピー性皮膚炎のお子さんはもちろん、そのご家族にとっても、治療の継続は簡単なことではありません。特に、見た目の症状が落ち着いてくると、もう治ったと思い込んでお薬を塗りたがらなくなることもあります。そのような場合には、「アトピー性皮膚炎はかくれんぼが上手なんだよ」などと伝え、お子さん自身にもアトピー性皮膚炎の特徴を知ってもらうことが大切です。また、そのほかにも、コミュニケーションの取り方を工夫することで、お子さんが前向きに治療へ取り組めるようになるかもしれません。
お子さんとのコミュニケーションのポイント
× BAD
・話をさえぎる
・できていないと怒る
・ダメなところを責める
○ GOOD
・話をよく聞く
・できたことをほめる
・よいところを見つけて伝える
アトピー性皮膚炎の治療は、根気よく続けることが大切です。困ったことがあれば医師に相談し、家族みんなで無理のない治療を続けていきましょう。
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