アトピー性皮膚炎の治療
塗り薬の使い方
塗り薬は塗る範囲や量がポイント
アトピー性皮膚炎患者さんの皮膚は、「皮膚のバリア機能が低く乾燥している」だけでなく、「皮膚の下で炎症が起こっている」状態です。そのため、保湿外用薬と炎症を抑えるお薬をセットで使用する必要があります。それぞれのお薬について、正しい塗り方を知り、適切に使用することが大切です。
塗る範囲と必要な量
塗り薬は、「必要な範囲」に「必要な量」を塗ることが重要です。炎症を抑えるお薬は症状が出ている部分、保湿外用薬は症状のない部分も含め、からだ全体に塗ります。
おとなの指の第一関節の長さ(約2.5㎝)の量を1FTU(フィンガー・チップ・ユニット)といい、1FTUをおとなの手のひら約2枚分の範囲に塗るのが適量です。炎症を抑えるお薬は下記の図を参考にして、症状の範囲に合わせて必要な量を塗るようにしましょう。
炎症を抑えるお薬を
塗る範囲と必要な量
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顔とくび
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片腕
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胴体※
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片足
- 単位:FTU
単位:FTU
3〜6カ月
1〜2歳
3〜5歳
6〜10歳
成人
※胴体部分は、[前面、背面]に塗るお薬の量をそれぞれ示しています。
不明点があれば医師に相談してみましょう。
また、すり込むように塗ると、摩擦で患部が刺激され、炎症が悪化します。患部を刺激しないように、しっとりするくらいたっぷりと、のせるように塗りましょう。
お薬の塗り方
塗り方のポイント
のせるように塗りましょう
ティッシュが皮膚にくっつく程度塗りましょう
保湿外用薬は、症状のない部分も含め、からだ全体に塗ります。手のひらに多めに取り、からだのシワも伸ばして塗ってください。お風呂やシャワー後も保湿外用薬を塗り、皮膚を乾燥させないようにします。